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論文掲載:NaturePlants 2017年1月号 (柴博史教授ら)

【掲載論文タイトル】A complex dominance hierarchy is controlled by polymorphism of small RNAs and their targets

【著者】 Shinsuke Yasuda, Yuko Wada, Tomohiro Kakizaki, Yoshiaki Tarutani, Eiko Miura-Uno, Kohji Murase, Sota Fujii, Tomoya Hioki, Taiki Shimoda, Yoshinobu Takada, Hiroshi Shiba, Takeshi Takasaki-Yasuda, Go Suzuki, Masao Watanabe, Seiji Takayama


「遺伝子の優劣関係を決める新たな仕組みを解明~有用な遺伝子を発現させる育種技術への応用に期待~」

【概要】

親から子へと遺伝子が受け継がれる遺伝現象において、片方の親の遺伝子の性質のみが子に現れる場合が多く見られます。これはメンデルの「優性の法則」として古くから知られており、性質として現れる遺伝子を優性遺伝子、発現しない方を劣性遺伝子と呼びます。これまで劣性遺伝子は一般に機能を失っているために性質が現れないと考えられてきましたが、筆者らは、優性の遺伝子から作られる小さな分子(低分子RNA)が、劣性の遺伝子の働きを阻害するという全く異なる仕組みを発見しました。さらに今回新たに、この低分子RNAを構成する塩基(核酸塩基)の配列が変化することによって、特定の遺伝子同士で複雑な優劣関係が生み出されることを明らかにしました。約100年前、遺伝子間の優劣性を決定する因子が進化する可能性について遺伝学者間で激しい論争がなされましたが、今回、その時に想定された仮説の因子が低分子RNAであり、それが進化することを証明しました。

 

今回の研究により、また、本知見を応用することで遺伝子の働きを人為的に調節できるようになるため、有用な遺伝子を働かせ、有害な遺伝子を働かせなくする等、新たな植物育種技術としての発展も期待できます。


Shinsuke Yasuda, Yuko Wada, Tomohiro Kakizaki, Yoshiaki Tarutani, Eiko Miura-Uno, Kohji Murase, Sota Fujii, Tomoya Hioki, Taiki Shimoda, Yoshinobu Takada, Hiroshi Shiba, Takeshi Takasaki-Yasuda, Go Suzuki, Masao Watanabe, Seiji Takayama. (2016). A complex dominance hierarchy is controlled by polymorphism of small RNAs and their targets. Nature Plants 3, 16206 (2016) doi:10.1038/nplants.2016.206

 

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