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研究セミナー(14)

「樹木の休眠に関連した遺伝子発現解析」

上野真義氏 (森林総合研究所)

 日時: 2011年12月7日(水) 14:00~15:00
 場所: 遺伝子実験センター内セミナー室 (2階)
  要旨
 温帯に生育する樹木は、春先の展葉にはじまり夏を通して生長した後、秋に冬芽を形成して休眠する。冬芽の休眠には、生育に好適な条件を与えても休眠を続 ける自発休眠(endodormancy)と、好適な条件になれば生長を開始できる他発休眠(ecodormancy)とが存在する。秋に形成された冬芽 は自発休眠の状態にあるが、春先に他発休眠に移行することで環境条件に応じて展葉できるようになる。特に冬芽の休眠(他発休眠)が解除され新芽が展葉する タイミング(展葉フェノロジー)は個体の適応度に影響を与える重要な形質で、温暖化のような気候変動の影響を受けやすい。したがって将来の樹木の環境適応 や分子育種の観点から、冬芽の休眠維持に関係する遺伝子を把握することが重要である。

 本セミナーではヨーロッパに生育するナラ(Quercus petraea (Matt.) Liebl.)を対象として、自発休眠から他発休眠への移行に対応して、どのような遺伝子の発現量が上昇するのかを第二世代シーケンサーを用いて明らかに した研究を紹介する。まず本研究に先立って行われたヨーロッパナラの遺伝子カタログ[1]の作成について説明し、今後の展望についても紹介したい。

参考文献:
1. Ueno S, Le Provost G, Leger V, Klopp C, Noirot C, Frigerio JM, Salin F, Salse J, Abrouk M, Murat F, Brendel O, Derory J, Abadie P, Leger P, Cabane C, Barre A, de Daruvar A, Couloux A, Wincker P, Reviron MP, Kremer A, Plomion C (2010) Bioinformatic analysis of ESTs collected by Sanger and pyrosequencing methods for a keystone forest tree species: oak. BMC genomics, 11: 650

世話人:下野綾子 7726

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